日向の読書手帳

毎日好きな本について紹介してます。

No.1:「愛がなんだ」

こんにちは。

 

ヒナタです。

 

初めての本の紹介は何にしようかと

いろいろ考えたのですが、

ちょっと話題になってる方がいいかなと思って

 

「愛がなんだ」

 

にしました。

 

 

映画が発表されて、

ツイッターとかでも出回っていましたが、

 

個人的には書籍の方が

主人公の感情に近いかなと感じました。

 

 

ここから本題の

「愛がなんだ」の紹介と所感です。

 

本を手に取ったきっかけは、

失恋です。

 

ほぼ人生初めての失恋で、

これほど腐った時期はありませんでした。

 

一日泣いて過ごす日々を、

どうにか何かしなければとベットから起き上がって

書店に向かいました。

 

そこで、本を探すための本みたいなものを

立ち読みしていました。

 

「失恋から立ち直りたいときのための本」

の項目で見つけたのが

 

「愛がなんだ」でした。

 

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その紹介本から見つけてきたので

表紙もほぼ見ずに手に取りました。

 

ブックカバーつける派なので、

写真を撮るためにさっき初めて表紙を見ました。

 

今見ると、写真も内容とリンクしてると感じます。

 

片っぽ外れた手袋を、

どこにもやらずに引くずって歩く。

 

糸は繋がっているのに、

その先には自分の片手も、誰かの手もない。

だけど、

女の子はそれでも歩く。

 

そんなふうに見えてきます。

 

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~No.1:「愛がなんだ」~

 

OLのテルちゃんは、

マモちゃんへの報われない思いを

抱き続けている。

 

テルちゃんはマモちゃんにべた惚れで、

彼から電話があれば仕事中でも構わず長電話をし、

呼び出されれば深夜でも飛び出していく。

 

そんなテルちゃんに友人も心配をするが、

テルちゃんはマモちゃんの悪いところが見えないほど

盲目に恋をしている。

 

やがて、マモちゃんには好きな人ができてしまう。

 

テルちゃんは

「そばに居られれば、それでいい」

という思いで

友達として繋がっていくことを選択する。

 

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「好き」とか「幸せ」とか

言葉一つで表すことはすごくわかりやすい。

 

でも、人それぞれの「好き」の形があるし、

自分にとっての「幸せ」がある。

 

そんなものに一つの正解を求めたり、

誰かの答えを否定したりすることはできない。

 

だからこそ見えなくなって、

客観的な立場でいるときは見えていた答えが

自分のこととなると分からなくなる。

 

好きになることは時に、

悲しいし、

狂気的にもなる。

 

分かっていたって、

どうしようもなくて、

衝動にあらがえなかったり、

コントロールできなくなる。

 

主人公のテルちゃんは

自分なりの決断をした。

 

彼女の選んだ「愛」が

正しいか、間違っているか、

それに答えはない。

 

何でも分かっているような人でも

恋愛は一方通行だし、

中心に考えられるのは

好きな人と自分だ。

 

 

 

私も、今までは

自分本位でしか恋愛をしてこなかった。

 

相手があっての自分なのに

相手の気持ちになろうとすることが

近すぎる人とはできない。

 

どうしてなのかは分からないが、

これも「恋は盲目」の類なのだと感じた。

 

私は恋愛に対して

すごく功利主義的で、

ただそばに居ることができなかった。

 

何かしないといけない、

一緒にいてよかったと思わせなければいけない。

相手にとっても自分にとっても

利益の出る状態で付き合うべきだ。

 

そう考えていた。

 

私から見たテルちゃんは

相手との上下関係や

自分の立場を気にせず

本当に好きな人をただ好きでいる、

すごく眩しく見えた。

 

私はテルちゃんの考え方に共感できるのに、

行動としては伴わない。

 

これが良いとも悪いとも思わないが、

「だって好きなんだもん」で

答えを出せるテルちゃんが眩しかった。

 

 

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先日、友人と映画の「愛がなんだ」も観に行きましたが、

そこで私の好きな部分が表現しきれていなかったので、紹介します。

 

もし、まだ見たくない方は目を閉じていてください。

 

 

テルちゃんがマモちゃんに

取り柄のない自分のことを好きである理由を尋ねる場面です。

テルちゃんは言葉では

「好きとかそういう単純な理由じゃないかな」

と言いました。

 

その後の文章で、

テルちゃんは好きな理由をこのように表現していました。

 

 

プラスの部分を好ましいと思い

誰かを好きになったのならば、

嫌いになるのなんかかんたんだ。

プラスがひとつでもマイナスに転じればいいのだから。

そうじゃなく、マイナスであることそのものを、

かっこよくないことを、自分勝手で子供じみていて、

かっこよくありたいと切望しそのようにふるまって、

神経こまやかなふりをしてて、

でも鈍感で無神経さ丸出しである、

そういう全部を好きだと思ってしまったら、

嫌いになることなんて、

たぶん永遠にない。

 

こんな恋をしたことがある人には

「愛がなんだ」を読んで感じることがあるんじゃないかと思います。

 

 

 

ヒナタ