日向の読書手帳

毎日好きな本について紹介してます。

No.3:「ぼくの嘘」

 

こんばんは。

ヒナタです。

 

このブログを毎日投稿にしようと決めていたのに

機種変更に手こずって駄目でした。

しかも二日も明けてしまって、

典型的な三日坊主で終わる奴だと

見定められないように

日々つらつらと書いていこうと思います。

 

 

今日紹介するのは

友人から預かった本で、

「ぼくの嘘」

という藤野恵美さんの作品です。

 

この本のあとがきを読んでいて

知ったのですが、

 

「ぼくの嘘」は

二作品に物語が続いており、

 

もう一つの

「わたしの恋人」

を先に読んでから

本作を読むべきだそうです。

 

 

友人にそのことを伝えたら

「前作読まないまま渡したっけ?」

みたいなことを言われて、、

 

どうせなら

見るべき順番で貸してほしいものです。

 

次会うときに持ってきてくれるそうなので

それまで楽しみに待っていることにします。

 

 

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~No.3:「ぼくの嘘」~

 

 

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笹川勇太は親友の恋人のことが

好きになってしまった。

 

笹川勇太はその想いを寄せる相手を巡る弱みを、

学内一の美少女である、

結城あおいに握られてしまった。

 

そんな彼女も、

自分の恋は順調ではない。

 

 

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この本の読み始めの印象は

よくある設定のラブストーリーで

おそらく二人がハッピーエンドを迎えるのだろうな

と思っていました。

 

 

「学校一の美少女」と呼ばれるあおいは

ルックスに比例したような

自信と確信に満ち溢れている。

 

対照的に、

オタク気質で非モテ属性の勇太は

情けなくもあおいに振り回されていく。

 

ですが予想外の展開となり、

ラストは思わず一人で

「えっ」と声を漏らし、

感動してしまいました。

 

予想できるはずのことではあったのですが、

物語の中にいると

忘れてしまっていました。

 

タイトルもすごく良い演出をしています。

 

 

物語は、

笹川勇太の「ぼく」と

結城あおいの「あたし」の

それぞれの視点から描かれています。

 

この描写は

恋する人の視線の動きを感じます。

みんなこうやって

「好き好きビーム」を出したり、

逆にビームを出すまいと視線を外すのか、

と自分の行動を振り返ったりしました。

 

 

そして、

そうでありたい自分と

今存在する自分との差異に

困惑する感情についても

考えさせられます。

 

自分はそうでありたい自分や

自分として認めている自分の他に、

自分の中でそうではないと思いたい

自己ではない自己の存在があります。

 

そのような心の動きを

恋愛を通して

二人は気づいていきます。

 

個人的にはすごく共感したので、

その部分も

是非読んでいただきたいな

と思います。

 

 

私も今日、

元恋人が女の子を連れている場面を見てしまい、

 

好きであることを知られてはいけない、

好きであってもどうしようもない、

そういう思いが

勇太とあおいの恋愛と重なって、

一人どうしようもない気持ちになりました。

そんな気持ちに

二人が同士として手を差し伸べてくれるようでした。

 

 

また、「わたしの恋人」を読んだら紹介するので

この作品に対する見方がどう変わったかをお伝えできればと思います。